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数学的にありえない

数学的にありえない 上・下
アダム・ファウアー 矢口誠[訳] 文藝春秋

図書館で見かけて、気になっていた本であったことを思い出し借りる。
表紙や解説が買うほど魅力的ではなかったので。これ幸いと。


この本が分類されるとしたらSF・未来予知・サスペンス。
主人公は特別な能力を持っていて、それが為に見えない力に追われる。
一見無関係な登場人物たちがつながっていく。
伏線だらけの物語。
走り抜けるように物語は展開し、逃げ場のないようなおそろしい錯覚を憶える。

本を読むと絵を思い浮かべてしまうので、グロテスクな描写は気持ち悪いし、
追い詰められると怖い。頭の中で状況を体験してしまう。

サスペンスとしてはよくあるのかもしれない。
少し前に読んだ伊坂幸太郎の「モダンタイムス」を思い出した。

この本のおもしろかったところは、確率論や量子論の話。
難しかったけどなんとか理解できるくらいであった。
同じ誕生日の人間が存在する確立、シュレーディンガーの猫、ラプラスの魔。
あまり思い出せないけど書きとめて憶えておきたいような話がいくつかあった。

私が知っている限りでは未来予知の方法は、いわゆる超能力や予知夢くらいだ。
この本では新しい未来予知の手段が用いられていた。
未来予知と言う言葉に既に超能力という意味合いが含まれていそうなので、
だとするとここで描かれた未来予知はもっと物理的で現実的な話に思える。

現象には全て原因があるとした上で、
どの現象が一番多い確立で起こり得るか。
また、どうしたら希望する未来を一番の確立で現実のものとするか。
それを「すべてのとき」の中で一瞬にして見る。

もう一度読まないとよく理解できない。
特に登場人物が日本人でないので、名前が覚えられないし、絵がイメージしにくい。

後読感は悪くない。
ああ終わったと、ふぅっと息を吐く。

とは言え冒頭でこう書いている。
「なにがどうなるかなんて、わかりゃしない」
確立の低い事象に備わった性質として。
だとしたら確立の高い事象だって同じことだ。

どちらにしても同感。
先のことを考えて迷う時、同じように思う。
だから今、ベストと思う事を選ぶしかない。
そうしたらその先の結果を待つのみ。
だから今、できるだけの事をやるだけ。
少しでも希望する未来が実現する確立を高めるために。

なるほどねー。

テーマ:ひとりごとのようなもの - ジャンル:日記

2009.01.15 | | Comments(0) | Trackback(0) | 本 物語

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